仏教の精神世界を表現する
五世紀の初めに日本に仏教が伝来して以来、現代に至るまで仏師により様々な素材や技法を用いて、仏教の世界観を表現しようと試行錯誤が繰り返されてきました。その試みは時代を経て今日の日本文化や日本美術の基盤となっております。
当工房では寺院様、個人様にお納めする仏像を、宗派を問わず現代まで受け継がれてきた技法や感性に基づき、ご依頼主様の思いを大切に制作にあたっております。古くなった仏像の修理、修復、その他宗教関連彫刻も幅広く対応しております。
又、近年では、お仏壇で御本尊をお祀りする以外に、個人的に好きな仏像を宗派に関係なく、お祀りしたいとのご要望も増えてきております。そのようなご要望にも対応しておりますので、制作依頼、相談や質問は、サイト下部お問合せメールフォームから受け付けておりますのでお気軽にお問合せくださいませ。
素材について
当工房では木曽檜材を中心に制作を行っております。
仏像の種類、ご予算やサイズによっては、楠材、桜材、桂材、榧材、柘植材、白檀材などの様々な木材でのご提案もさせていただいております。どの素材も伝統的に造仏で使われてきた素材です。
仕上げについて
木地仕上げ
木目を生かして、研ぎ澄まされた彫刻刀のみで仕上げます。木材の美しさを最も生かせる技法であり、仕上げの中ではコストを抑えた方法です。
木地彩色仕上げ
木地仕上げをした仏像に直接彩色を施していきます。これにより木地仕上げのシャープな彫り味を生かした彩色を楽しめます。
極彩色仕上げ
木地仕上げをした仏像に下地の胡粉を施し、岩絵の具で極彩色を施します。彩色専門の職人に依頼します。
漆箔仕上げ
木地仕上げをした仏像の木地に下地を塗り、その上から漆を塗り固めた後に金箔を貼っていきます。仏の肌は金色に輝くという仏教の教えと、仏像の保存方法としては文化財的、歴史的にも最適な方法です。漆を塗る職人と、金箔を貼る職人に依頼します。
截金仕上げ
金箔を数枚張り合わせ、それを細く線状に切り、膠(にかわ)などを使い仏像の衣文に文様を描いて装飾します。上記のどの仕上げ方法にも重ねて使うことができ、より華麗に装飾できる仕上げ方法です。截金の職人に依頼します。